ことこらぼとは?
越境して学ぶ4ヶ月のプロジェクト。
多様な業種・職種の人々とチームを組み、
社会課題に立ち向かう当事者(越境先の地域住民)と
ビジネスを共に推進します。
ケースワークではない、生きた事例に取り組む中で、
次世代リーダーとしての素質を実践から学ぶ取り組みです。
WIN WINの関係
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スキルとマインドの両輪から気づきを促進
ことこらぼ参加者日常・他日常の往還を通じて、固定概念や暗黙の
前提に気づき、新たな発想を促進する。- 正解のないテーマ
- 本質的な課題を探す
- 異業種で働く
- 新たな挑戦で自分を試す
- 当事者(地域住民)
目線を大事に - 継続して取り組める
提案&実践
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新たな価値観を受け入れる
地域住民(まち協)首都圏で暮らす人間の新しい価値観を学び、
新たな発想を促進する。- 正解のないテーマ
- 地域住民の想いや
活動を伝える - 新しい価値観
- 理解し受け入れる
- 参加者との相互理解
- 体験の共有・前向きな対話
※「まち協」については02をご覧ください。
企業の人材育成
×
地域課題の解決
● 他の企業の人材(価値観の違う人材)とのチームコミュニケーション
*各人材の得意・不得意を認識し、
自分の立ち位置を把握する
「それぞれが最大限能力を発揮し、目的に向かって協力できる体制づくり」
● 地元まちづくり協議会とのコミュニケーション
*地域課題と地域住民の価値観を理解し、
新しい価値観を提供する
「地域住民が主体となって、継続して取り組めるような企画・仕組みを提案・実践する」
他日常での体験や経験を
日常の所属組織へ還元
いんしゅう鹿野
まちづくり協議会(まち協)とは?
協働するローカルイノベーター
まち協は、地域住民との合意形成を大切に、20年以上にわたって町の魅力を創り出す活動に取り組んできました。
なかでも、空き家活用と移住定住支援は、最近7年間で若者を中心に100人超の移住者を受け入れており、移住者や地域の若者が連携し取り組むイベントや芸術祭も生まれ、景観演出、賑わいづくり、フォーラム、耕作放棄地対策などの取り組みも進められています。空き家や耕作放棄地など、地域の「お荷物」として敬遠されているものを、資源として再生し、魅力あるまちづくりに取り組む姿勢と実績は、内外から高い評価を得ています。
■ 主な受賞歴
- 2006年
- 国土交通省
「手づくり郷土賞 地域活動部門」受賞 - 2007年
- 地方自治法施行60周年記念式典
にて総務大臣表彰 - 2008年
- 国土交通省都市景観大賞
「美しいまちなみ優秀賞」受賞 - 2010年
- 国土交通省大臣表彰
「手づくり郷土賞大賞部門」 - 2021年
- 日本建築士会連合会
「第十一回まちづくり優秀賞」受賞
ことらぼ
実施概要と工程について
目 的 |
越境先の地域課題に、当事者+異業種混合チームで挑み、 |
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日程・工程 |
【実施期間】2023年10月 〜 2024年1月
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参加人数 |
参加企業 / 6社 【参加企業】 NTT東日本(株) |
課 題 |
まち協が取り組む空き家・古民家の利活用や、遊休資源を活用するなどの地域の課題を、 Aチーム(5名/男性3名・女性2名) ~空き家不足?の克服戦略 / まち協のブレーンになり、共に考え汗をかく~ Bチーム(男性4名 女性1名)、 ~新たな価値づくりの仕組みと実践の第一歩~ |
宿泊拠点 |
参加者
活動の様子
Aチーム(5名)
「鹿野町における空き家問題の本質とまち協独自の新対策を考案」
Bチーム(5名)、
Cチーム(5名)
「空き家に眠る古材・古民具のアップサイクル作戦」
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鹿野Session1
10月16日(月) 〜 18日(水)
地域視察・体験 / 関係者との対話 / 課題の設定
地域視察・体験 / 関係者との対話 / 課題の設定
各チーム面識のないメンバーでチームを組み、まち協メンバーと共に現地視察。現状の説明を受けたり、実際に空き家の片付けなどの作業を行い問題を肌身で感じとる。
B・Cチームは、古材倉庫の材木を再加工しカッティングボードの創作体験(アップサイクル★)。
その後、本日見聞き・体験したことをふまえ、各チームの気づきや、今後のチーム活動について情報整理やアクションプランを組み立てていく。★アップサイクルとは、本来は捨てられるはずの製品に新たな価値を与えて再生することで、「創造的再利用」とも呼ばれています。デザインやアイデアによって付加価値が与えられることで、ものとしての寿命が長くなることも期待できるため、製品のアップグレードと捉えることもできます。
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鹿野Session2
12月7日(木) 〜 9日(土)
対策立案 / プロトタイピング / 中間発表
対策立案 / プロトタイピング /
中間発表Session1以降、各チームはオンラインで議論を重ね、それぞれの問題定義と社会実装につながるアイデアを温めてきた。各チーム15分発表・質疑20分で中間発表を行い、識者・まち協からは鋭い質問や具体的なアドバイスもあり、大幅な進路変更を行うチームも、、、。地域目線の大切さや、地域に寄り添うこととは何かを感じ取りチームの熱量も上がっていく。
報告会後の懇親会で地元の方々、他チームメンバーとの親交が深まっていった。 -
鹿野Session3
1月19日(金) 〜 20日(土)
修正作りこみ / 活動報告 / フィードバック
修正作りこみ / 活動報告 /
フィードバックBチームは、より地元の人たちを巻き込むことを主眼に、鹿野学園とのコラボを企画。小学5年生へのアップサイクルの出前授業を行った。Aチームは鹿野学園8年生(中2)に空き家の防止策を訴える授業を行った。冬休み期間中に「宿題」を出し、そこから身近な家族と空き家について語ってもらう契機を作ることを意図した。5年生・8年生に向けての授業が終わり、校長先生から今後も続けて欲しいとのお言葉をいただきました。社会実装に一歩踏み出した瞬間でした。
最終報告会では、まち協・鳥取市・鳥取県庁・大阪国際大学・地域おこし協力隊など多くの方々がリアル参加。オンラインでは各企業の人事部、参加者の所属する部課のメンバーなどが視聴。質疑応答でも、参加者やオンライン視聴者からも各チームに活発な質問や意見が交わされました。
参加者
Interview
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プログラムに参加して、
気付きなどありましたか?主な回答
自分の会社にいるとなかなか気付かない価値観がある
社内だと役割が決まっている中で仕事をすることが多く、言わなくても阿吽の呼吸で通じるところがあります。初対面の別の会社の方と課題を進めていくことで、役割分担も自分たちで柔軟に決めて取り組めることは新鮮でしたし、改めてじっくり考えてみるとか、伝わるように話してみるとか、能動的に「これやります」って新入社員の研修を思い出しながら取り組めました。
鳥取の地域課題の解決は、自分たちの意見に対し、地域の方々のお話はリアルにその地域で生活されているからこその課題もあり、非常に勉強になりました。自分の成長につながる経験でした
自分の会社の中で業務をやっていると、業務の中で新しい事はあるにせよ、なかなか新しい価値観に触れることも無い。今回『ことこらぼ』で、いろんな企業の中の優秀な人たちが集まって、こういう考え方とかもあるんだなとか、こういうような進め方もあるんだなみたいな気付きが多くありました。
みんなの良さを引き出してこその成果
チーム活動を通して、各人の良さだとかそういったものを凄い感じられました。
一方で、自分の良さっていうのも毎回のセッションごとにフィードバックしていただけるので、それぞれの良さないしは自分の良さっていうのを比較したりして役割分担ができたりと、組織だけではなく、人間としての気付きが多くありました。 -
プログラムの参加前と参加後で
ご自身にどのような変化がありましたか?主な回答
行動や伝え方を少し変えるだけで変化が
違う環境の人たちと会話だったりコミュニケーションを取ることで、普段のコミュニケーションの仕方一つとっても、もっと心がけた方が良いんじゃないか、もっと良くしていこうということを強く考えられるようになって、とにかく頭を使うようになりました。結果としては1日の質というか、時間の流れがちょっと変わったなと感じています。
地域の様々な方とお話しさせていただいて
参加前は、例えば空き家問題っていうすごく大きいテーマに対して綺麗な提言をした方が良いという思考になっていました。実際に現地で地域の方々のお話を聞いて、明日にでもできるような本当にリアルな事っていうのが求められているんだなという風に、視点を変えると発想も変わりますし、自分の思考の幅が伸びたと感じます。
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今回の『ことこらぼ』の経験を
踏まえた上で、
今後のお仕事や
ご自身の成長、プライベートなどに
活かせる部分はありますか?主な回答
また鹿野に戻って継続したい
人と関わることは元々好きな方だったので、一つの目標に向かってやっていくっていうところが凄くこのプログラムで良いなと思っています。今後は研修で終わらすんじゃなくて、その先の3年後を見据えたところってのは遠くからでもサポートしていきたいと感じていますし、なるべく現地にも年に数回ですけど足を運んで一緒にやっていきたいなっていう気持ちは芽生えてます。
社員教育の一環として
「ことこらぼ」を活用仕事柄、例えば短期的に事業をどうするとか、中長期的に事業をどうするみたいな戦略を考えるミッションを持っているのですが、特に中長期的にいろいろ考えた時に、今までの延長で考えてはいけないですし、自社だけで考えてもいけないと感じていて、その入り口として越境の場を通じて一旦リフレイムして臨むっていうのは自分にとっても凄く有意義だなと思いました。自社にまず広めていきたいなと思いますし、その結果がまた新しい自社のビジネスにもきっと繋がっていくと思うので、大きいところで今後も『ことこらぼ』を活用していければいいなと思います。
資料作りや発表に関して
理系の食品会社に勤めていてよく求められるのが、例えばシンプルな資料作り。文字も極力少なくだとか、小学生でも理解できるような資料を作ってとよく言われるのですが、一方でこういう場所に来るとちょっと毛色が違うのかなと感じました。資料作り一つとってもできるだけ自分の気持ちを伝えるだとか、そういったところが大事になってくると感じましたし、発表の仕方っていうのも本当に伝えなきゃいけないところはしっかり作り込むだとか、そういった経験もしていかなきゃいけないなと感じ、今後の仕事に生かして行ければと考えています。
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今所属されている会社さんの中で
『ことこらぼ』のプログラムに
参加した方が良い
と思う方はいますか?
また、どういう方がこのプログラムに
向いていると思いますか?主な回答
リーダークラスの人間こそ体験すべき
自分の会社の業務が回せてて評価も受けている30~40代が会社の看板を下ろして自分の看板になった時に、自分って今どこまで通じるんだろうとかって思ってる人って結構いると思うんですよ。自社内でもそのようなメンバーが一定数いるので、まずはそういうメンバーに受けてもらいたいなと感じました。普通に仕事をしていると携わらない人達と携われて、自分の強みってもっと磨けばいけるとか、自分ってここら辺もう少し強めていかなくちゃいけないとか、そういうことにすごく気付いていけるっていうのがまず一つの効果としてあると思います。
また、日本の経済を支えてきた50代前半〜半ばの人たちは、今までの常識は通じなくなってきてる時代の中でどうしたらいいんだろうって思ってる時に参加してみると、こういうような発想もあるんだなとか、いろいろ気付きがあると思うので、ある意味刺激剤としても使えるんじゃないかなと前向きにリスキングしてみようかなと考えるんじゃないかなと思います。様々な経験をしてきているからこそ
マネージャークラスの人間今回の参加者のターゲット層と恐らく近いと思うんですけども、マネージャー層の方には、非常に受けて頂きたいなと思いました。
はじめに感じたのは、本当に地域が求めてる事は、ビジネスのプレゼンやかっこいいプレゼンをしてほしいわけじゃなくて、本当にその地域が喜ぶ事なのか、その地域のための事なのかという部分を突き詰めていくプログラムだと感じました。今までの固定概念が凄く良い意味で壊される機会だと思いましたし、良いショックを吸収できると思うので、より経験を積まれた方が参加すると非常に良い気付きがあるのかなと感じました。入社後4~5年の若い社員にオススメ
4~5年同じ会社で仕事をしているとマンネリ化することもあると思います。そういう雰囲気を感じてる若い社員には是非参加して、刺激を受けて欲しいですね。この研修では自分たちで課題を見つけてどうアウトプットしていくか考えるので、その課題を見つける、考えるっていうのは促されないとやらなくなっていくような気がします。そういう目線で新しく取り組むというのは、いい気付きになるんじゃないかなと思います。
-
会社に戻られた時に、同僚の方など、
どんな反応でしたか?主な回答
興味がある人は多い
この話をするとみんな面白そうだねと言ってくれて、地方創生みたいな事をやりたい人は多いと感じます。でも主の仕事にするっていうのはなかなか怖いと思います。ただ、研修みたいなメインとはまた別の仕事として受けたいとか、一緒に仕事をしたいといった考えの人は結構多いのかなと思います。
組織の偉い人たち
当社ではチームス(Microsoft Teams)で始業・終業報告をするのですが、鳥取の風景などを写真に撮って「今日はこんなところに行きました」と報告していました。報告に対し「その写真良かった」など、そういう反応が一番ありました。部長とか組織の偉い人たちに報告する際には、「こんな取り組みやってるんだね」って「今後ビジネスにつながってるものがあるといいね」のように、会社としては違った目線で反応がありました。
事後発信も大事、
もっと興味を持って欲しい別のプログラムに参加している人はどんどん前のめりになって聞いてくれるんですが、私の伝え方が良くないのか、まだ興味を示してくれない人もいました。成果発表の時など、チャンネルを教えて聞いてもらえるようにしたいなとは思っています。